今回は野菜を育てるうえでの隠れ重要要素、酸度についてご紹介します。
土の酸度とは?
土の酸度とは土壌の酸性、中性、アルカリ性のことを示します。
“pH値”で表されます。
酸性度 | pH値 |
---|---|
酸性 | 0~6 |
中性 | 7 |
アルカリ性 | 7以上 |
上記の図の通り、土壌中のpH値が0~6の場合は酸性。pH値7付近が中性、pH値7以上がアルカリ性とみることができます。
何も施さなければ酸度は酸性雨などの影響で徐々に酸性に偏っていきます。
適切な酸度(pH値)とは
野菜によって適切な酸度があります。
pH値 | 作物 |
---|---|
5~6.5 | ジャガイモ、サツマイモなど |
5.5~6.5 | カブ、タマネギ、ニンジンなど |
6~6.5 | ナス、ピーマン、キュウリ、エダマメ、コマツナなど |
6~7 | ダイコン、キャベツ、トマトなど |
6.5~7 | ホウレンソウなど |
上記の図からわかるように、ジャガイモなどのイモ類は比較的酸性でも栽培が可能。
基本的に土壌酸度をpH値6~6.5に合わせておけばほとんど問題ないということがわかります。
酸性、アルカリ性によりすぎるとどうなるのか
まず注意して頂きたいポイントは、
pH値を極力6.5以下にしておくこと!
酸性の土を中和させるには石灰を入れるだけで中和されますが、アルカリ性を下げるためには酸性を入れなければならないので取り扱いが危険であったり、手間がかかってしまいます。
酸性によりすぎると
栄養素が流れ出しやすくなり、野菜がうまく成長できなくなります。
酸性によりすぎていると土壌中の微量要素が溶け出しやすくなり、過剰症になりやすくなります。
アルカリ性によりすぎると
アルカリ性によりすぎると、カリウム、苦土、鉄、ホウ素などの欠乏症が出やすくなります。
例としてカリウム欠乏症になると、葉の先端の色が変わってしまったり、トマトなどは日焼けしやすく黄色くなります。
酸性度の測り方
酸度の測り方はデジタル酸度計を使用して測る方法
デジタル酸度計ですと、酸度の他に照度、水分、地温が測れるものがあります。
pH試験紙を用いて測る方法などがあります。
デジタル酸度計は土に差し込むだけですので簡単でオススメです。
しかし、メーカーによって多少のバラつきがあるようなので確実に正しい値を求める場合は試験紙の使用をオススメします。
実際に測ってみて
自宅で開けたての土を測ってみました。
pH値6.5の中性よりの酸性、弱酸性でした。
pH値6~6.5ぐらいですと、ほぼどの野菜でも対応できるベストな酸度です。
写真は撮り損ねてしまいましたが、水はけの悪い畑で測定したときはpH値5.5とかなり酸性によっていました。
酸性によりすぎている場合は石灰を入れて中和させます。
まとめ
適切な酸度を知ってから土作りをしましょう!
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